かくのみ籠もりさぶらひたまふ かくのみ籠もりさぶらいたまう 02-119

宮中にお籠りになる。「さぶらひ」は宮中におられる帝に対する敬意。「かくのみ」とは、雨夜の品定めの冒頭「内裏の御物忌さし続きていとど長居さぶらひたまふを/02005」を受ける。長居は光源氏の御曹司に滞在を続けること。


からうして今日は日のけしきも直れり かくのみ籠もりさぶらひたまふも 大殿の御心いとほしければ まかでたまへり

かろうじて今日は雨もよいも持ちなおした。こうして宮中ばかりに籠ってお仕えなさっているのも、左大臣のご心中が思いやられるので内裏よりお出かけになった。

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