この大臣の御おぼえ 桐壺10章30

2021-04-18

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:左大臣大宮(左大臣の正妻、葵の上の母)左大臣と大宮光源氏右大臣(娘は弘徽殿の女御で、その第一子が東宮)

分岐型:A+B→C+D→E:A+B→C+D→E

この大臣の御おぼえ いとやむごとなきに・母宮内裏の一つ后腹になむおはしければ》A・B
この大臣に対する帝のご信任はとても篤いうえに、姫の母宮は帝と同母の生まれでいらっしゃったので、


いづ方につけてもいとはなやかなるに・この君さへかくおはし添ひぬれば》C・D
両親いずれをとっても大変なご威光なのに、


春宮の御祖父にて つひに世の中を知りたまふべき右大臣の御勢ひは ものにもあらず圧されたまへり》E
この君までこのようにお越しになって縁づかれたからには、東宮の御祖父でいずれ天下を掌握なさる右大臣のご権勢も、元来不動のはずが圧されることともなった。

  • 〈直列型〉:修飾 :倒置 
  • 〈分岐型〉( ):迂回 +:並列
  • 〈中断型〉//:挿入 :文終止・中止法
  • 〈反復型〉~AX:Aの言換えX ,AB:Aの同格B
  • 〈分配型〉A→B*A→C

 A→B:AはBに係る
 Bの情報量はAとBの合算〈情報伝達の不可逆性〉
 ※係り受けは主述関係を含む
 ※直列型は、全型共通のため単独使用に限った

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